サンタがくれた永遠の命

 

 

こんにちは、BOKuという者です。

 

 

他人のせいだと思っていたことが実は自分が原因だった。なんてことたまにあります。

 

 

そんな時は勘違いさせた相手も悪いんだと思うと気が楽になります。

 

 

相手が他人なら。の話ですが

 

 

 

 

 

 

2021年12月25日(土)

クリスマスの早朝
なにかの気配を感じて目が覚めた

 

 

 

クラフト紙の小包が
枕元に置いてある

 

 

 F o r y o u

 

 

S A N T A

 

 

なぜか見覚えがある

 

 

サンタさんって字が汚いんですね

石を調べたいところですが

眠いので二度寝してから考えましょう

 

 

 

 

 

 

また、なにかの気配がする

 

 

 

本が浮いてる

 

 

 

 

 

中身を確認してみます
うん全く読めない。
でも言語変更できるみたいです

 

 

ちゃんと日本語になった
これで読めます、サンタさん親切だ

 

 

どうやらこの本を介して例の石について質問できるみたいです。担当者ってことはサンタさんが直接答えてくれるわけではなさそう、ちょっと残念。

石とセットで送ればいいのにと思ったけど、さっき途中で起きちゃったから二度寝してる隙に本が届いたのかな?寝てるときにしか届かないルールは本当にありました。

 

 

 

 

質問を書くと奥から押し出されるように文字が浮かび上がりました。担当者にわかりやすいように住所と名前を書き添えたかったけど、サンタのプレゼントに偽装した詐欺を考慮しこういった書き方に。

 

賢者の石・・・こんなすごい物もらっていいのかな。というかどうして大人なのにもらえたんだろう?

 

 

 

 

ちょっとパニックになったとはいえこれは僕の聞き方が悪かったです。怒ってないかな・・・

 

 

よかった・・・冗談を交わしてくれる気さくな方でした。こういう最初にリラックスさせてくれる担当者っていいですよね。

 

 

 

 

 

 

夢中でいろいろ質問していたら時刻は深夜1時に。込み入った質問は企業秘密のようで曖昧な答えが返ってくるだけでしたが、受付時間を過ぎても南半球の担当者が引き継ぎで対応してくれました。こんなことを言ったら自分は対応してくれなかったと言う人が出そう。

 

偏見ですが年中無休の表記にブラック企業の香りがします。

 

 

 

 

 

なぜ大人の僕にプレゼントが届いたのか?

 

 

担当者いわく、クリスマスプレゼントをお願いする子どもの中に毎年大人に自分のプレゼントを譲渡する子が出るそうです。

そんな優しい子どもがいるなんて感動する、そのまま育って欲しいなあ。

 

 

プレゼントを選ぶ権利は子どもにあるので子どもが願ったものが大人に送られるとのこと。

大人が欲しそうなものを想像して願うので抽象的なプレゼントになりがちなんだとか。ちなみに僕の送り主は「ずっと元気でいられるおくすり」と願ったそうです。その気持ちだけで胸がいっぱいになる。

 

 

他には「こどもごころ」「才能」を願った子どもがいたらしいです……突然人が変わったように何かを始める人がいるけどこういうことだったんですね。

なおプレゼントはサンタさんがふさわしい人を探して送るのだそうです。分担が複雑で分厚いマニュアルがちらつく。

 

 

 

 

賢者の石をつかってみる

 

じゃん

 

本の説明を頼りに準備してみました、使用手順と効果は下記の通りです。

 

石の使い方

1. コップにアルコールを注ぐ
2. 石をコップに入れる
3. 溶けた石を飲む

効果

使った瞬間から成長しない
不老不死になれる

 

 

 

 

どくん

 

 

どくん

 

 

ごくん

 

 

 

 

 

 

 しゅわぁぁあしゅぼぼぼぼ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

わあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金魚も・・・水も・・・消えてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

不老不死になってから1週間が経った。

 

 

一番変わったことは水や金魚を気にしないで飛だり跳ねたりできるようになったこと。

身軽で餌もいらない。でも今の僕の頭部のような何の変化もない空っぽの毎日。

 

 

飛んだり跳ねたりできても頭が割れる危険が増すだけです。もう元の体に戻りたい。

プロバイオフレークが食べたい。いいちこ飲みたい。死を失うって生活を失うことだったんだ。

 

 

 

 

 

 

さっそく元に戻る術を本で聞きましたが、そんな都合のいい方法はありません。

でも少し時間が経ってから

 

 

返事がありました。僕が「お願いします」と書くと本がひとりでに浮かび上がり、パラパラとページが巻き戻って・・・